オモ写クリエイターへのインタビューを通してオモ写の魅力を掘り下げようといういこの企画。
今回は第一回のゲスト「ひあるろんさん」に指名頂いた「matsumo_toys」さんにインタビュー致します!
前回の記事はこちらから♪
レゴエニ(以下:レ):ひあるろんさんからのご指名でインタビューをお願いしています。まずは一言お願いします。
matsumo_toys(以下:MT):ご指名いただきましてありがとうございます!ひあるろんさんのように若い方からご指名いただけるなんて光栄です(笑) よろしくお願いいたします!
レ:よろしくお願い致します。それでは、簡単な自己紹介をお願いします。
MT:昭和51年生まれの42歳(2018年時点)のおじさんです(笑)
レ:ひあるろんさんは22歳でしたから、結構世代が違いますね(笑)
MT:ですね(笑)本業はWEBと動画を軸としたプロモーションの会社をやっております。僕は主に動画を制作したりプロデュースをしております。
レ:お仕事はウェブや動画を主体としたプロモーション会社なんですね。なんか、とても納得しました。 一連の流れを切り出したようなオモ写は、前後のシーンをつい想像してしまうのですが、動画クリエイターならではの視点が写真にあるからかもしれませんね。
「写真で遊ぶ」という新世界に衝撃を受けたのがきっかけ
レ:最近、大盛況で第2回の豆魚雷コンテストが幕を閉じましたが、matsumo_toysさんの撮影のきっかけは豆魚雷さんの第一回目のコンテストなんですね。
MT:そうなんですよ。
レ:第1回の豆魚雷コンテストでオモ写の存在を知って、すぐに撮影されたのですか?
MT:はい、コンテストのサイトを見てすぐに撮り始めました(笑) 小さい頃から映画が大好きで、キャラクターのフィギュアはグレムリンのフィギュアとかトランスフォーマーのおもちゃなど集めていましたが、写真で遊ぶという概念はなくて新しい世界に出会ったような衝撃を今でも覚えています!
matsumo_toysさんの初めてのオモ写
レ:もともと写真を撮ることが好きだったのでしょうか?
MT:動画制作で一眼は扱ってはいたのですが、写真はほぼ撮ってなかったですね、、「一枚」でストーリーを伝えるという写真は本当に奥が深いと思いました。
レ:ストーリーから「一枚の写真にする」というのが、matsumo_toysさんらしい気がします。一方で、僕はmatsumo_toysさんのオモ写を見ていて、「オシャレな部屋の雰囲気を上手く背景に利用しているな~」と思うことが多いのですが、ご自宅での撮影でしょうか?
MT:ありがとうございます!初期の頃は家で撮影することが多かったのですが、後半の方はほぼ会社のオフィスで撮影しています(笑)
レ:オフィスで?!(笑) なかなかの強者ですね。
MT:他のメンバーもいるので、休憩時間とか、あとまとめて撮りたい写真があるときは土日にわざわざ出社して撮ったりしてます(笑)
レ:会社の人も「オモ写」のこと、matsumo_toysさんがオモ写クリエイターであることは知ってるんですか?
MT:もちろん知ってます(笑) ちなみにコレクションもMARVEL系は自宅にて保管してますが、スターウォーズ系はデスクに飾っております(笑)
レ:恐れ入りました!
matsumo_toysさんのオフィスデスクの風景
職人たちの作ったフィギュアをカッコよく写したい
レ:黄色一面を背景にした一連のオモ写はmatsumotoysさんの特徴的な写真だと思いますが、黄色にされたのは理由がありますか?
MT:直接インスピレーションを受けたのはMarvel10周年で公開されたこちらの画像でした。
MT:僕が主に被写体にしているのはBandaiさんのS.HフィギュアーツのMarvelとStarWarsシリーズなのですが、これが本当によくできているんです。昔のオモチャなどを持っていたからなおさら分かるのですが、本当に精巧にできていて、さらによく動くことに驚きました。
レ:わかります。最近のオモチャのクオリティは素晴らしいですよね。
MT:昔のオモチャからは想像できないくらいに進化した裏側には、これを作る職人さん達の努力があるのだろうと思っていまして、自分が写真にするにあたって「このフィギュアが一番かっこよく映るにはどうしたらいいか」というのを大事にしているのかもしれないです。
レ:フィギュアを作る職人さんまで想い描けるところが、ご自身もお仕事で製作活動をされているmatsumo_toysさんらしい気がします。
MT:そんな中、出会った上記の一枚を見たときに、一番シンプルに表現できるのが無地の背景で、しかも黄色というポップな柄でキャラクターが引き立つということが分かり、すぐに取り入れてみました!
レ:なるほど!黄色い背景の中で撮影されたmatsumo_toysさんのレゴの写真は、僕のお気に入りの写真の一つで、インスタのお気に入りフォルダ「Best of Lego photo」にしっかり保存してあります(笑)
MT:ありがとうございます!インスタの保存機能はとてもお世話になりました。特に最初の頃は、この「保存」機能を使って、ひたすら自分が好きな写真をコレクションしていました。
レ:あの機能は優秀ですよね。
MT:そうです!そこを漠然と見ていると自分な好きな傾向が分かって、おそらくそれが自分のスタイルにもつながっているような気がします。
※matsumo_toysさんご自身による「黄色の背景でのポップなオモ写の撮り方解説」はこちら!
オモ写と仕事とのバランスはムズカシイ
レ:さて、オモ写の世界はこだわり出すと一枚撮影するのに非常に時間がかかることもあると思うのですが、お仕事とのバランスが難しくなったりしないですか?
MT:めっちゃ時間かかりますね(笑) 構想から換算するとおそらく一枚当たり2時間くらいかかっている感じですかね。。。 仕事とのバランスは言われるとおり難しくて、ここ数ヶ月は一気に複数のプロジェクトが動いていたために、ほぼ休止活動に近い状態になっていました。
レ:とてもわかります。僕も最近は仕事が忙しくて、ここ1カ月近く撮影できていません。
MT:もうちょっと気軽にやってもいいとは思うのですが、せっかくやるならちゃんとやりたいっていう性質から、しっかり時間が取れないとなかなか腰が重かったりしますね(笑)
レ:matsumo_toysさんが活動休止から復活されて写真の投稿があった時、僕は素直に嬉しかったです。インスタグラムなどでも人気のあるアカウントが突然休止してそのまま放置されていることも多いので、新しい写真を見ることができるのがファンとしては一番嬉しい気がします。
これからオモ写を始める人のきっかけを作りたい
レ:そんなmatsumotoysさんのインスタは、フォロワー数が1万人を越えている人気アカウントですが、インスタでフォロワーを増やすために意識されていることはありますか?
MT:ありがとうございます!最初は気軽な気持ちでスタートしたのですが、20投稿くらいし始めてから、おそらく仕事柄の性質から分析をし始めました笑 各キャラクターによっての人気度合いとかシチュエーションでどの投稿がよく見られているのかはインスタグラムのインサイト機能を使ってエクセルに入力していました。完全に職業病ですね(笑)
レ:わかります(笑) 僕も一時期やっていました。投稿時間の分析とかですね。
MT:そうです。ただ、分析して自分なりに仮説を立てて投稿してみても実はそんなにフォロワー数は増えませんでした(笑)
レ:何かきっかけがあったのでしょうか?
MT:転機になったのはフォローいただいている方からのダイレクトメッセージでした。その方はインドネシアの方で、親子で僕のインスタを見てくれているらしく、英語で「子供と一緒に撮りたいからどうやって撮っているのか教えて欲しい」とメッセージをいただいて、そこから投稿の写真とセットで「撮影の裏側」を投稿するスタイルを始めたところ、フォロワー数が次第に増え始めました。
レ:写真を通して世界の人達とコミュニケーションが広がっていくというのは、とても素敵なエピソードですね。
MT:僕自身もオモ写を始めた頃には分からないことが多くて、先輩方に色々教えていただいて嬉しかった経験があるので、それをこれから始める人のきっかけとして還元できたらとても嬉しいなと思っています!
レ:そうやって次々と人の輪がつながっていくと、オモ写というのが文化になっていく気がしますね!
MT:そうですね!ちなみに現在のフォロワーさんで一番多い国は最初にメッセージで質問をいただいたインドネシアがなぜか一番多いです(20%)
レ:インドネシアではレジェンド扱いされているのかもしれませんね(笑)
※matsumo_toysさんご自身のインスタ分析記事はこちら。
お気に入りは、「レジェンド」と「外オモ写の巨匠」、そして「オモ写ブログのあの方」
レ:好きなオモ写クリエイターの方を3名ほど教えてください!
MT:まずはホットケノービさん。
MT:言わずもがなのオモ写界のレジェンド。この方の写真に出会ってなければ、現在のオモ写カルチャーもなかったです。まさに道を切り開いたパイオニア!
レ:ひあるろんさんも含めて、ホットケノービさんの影響でオモ写を始めた方は本当に多いですね。最近はオモ写のワークショップも企画されていて、オモ写を多くの方に広げる活動をされています。
MT:続いて、シゲロックさん。
MT:「外オモ写の巨匠」であり、この方こそ、僕が最初にオモ写を始めたころに色々親切に教えてくれた方です。自分ではコントロールできない「自然」をフルに活用した写真は常に進化し続けております!
レ:そんな素敵なやり取りがあったんですね!最近のインスタの投稿も、完成写真のクオリティが高いだけでなく、オモ写の撮り方「Behind the Scenes」のまとめ方がとてもわかりやすいです。
MT:3人目は、TA-KEさん。
MT:オモ写を始めた頃に、やはり情報が少なく調べて出会ったのがTA-KEさんのブログ「TOY-HUNT」でした。
レ:TA-KEさんのブログ、超わかりやすいですよね。文章が上手ですし、オシャレ!
MT:撮影の方法からフィギュアの紹介、さらにはオモ写真で使える小道具など、読めば読むほどオモ写が好きになる素敵なブログは必見です!
レ:まだ知らない方はぜひ読んでみてください。実は「オモ写箱」開設する前に色々と相談させてもらったのですが、貴重なアドバイスをたくさん頂きました。こうやって、オモ写のクリエイターの方々のエピソードを知れば知るほど、みなさん素敵な方たちばかりですね。
※TA-KEさんのブログ「TOY-HUNT」はこちら♪
次のインタビューは「オモ写界のファンタジスタ」
レ:次のインタビュー記事のクリエイターを指名お願いします。
MT:Twitterでよく絡んでいただいているIKOLさんでお願いします!
レ:IKOLさんのオモ写はカッコいいですね!いつもあのラスボス感のある写真に見惚れています。
MT:写真スキルはもちろんのこと、写真のストーリーの広げ方やレタッチスキルにとどまらず、フィギュアのリペイントまでこなす、まさに「オモ写界のファンタジスタ」と言っても過言ではないでしょう。これだけいろんなスキルを使えたらめちゃめちゃ楽しいだろうなーと思いながらツイートを拝見しております(笑)
レ:とてもわかります。
MT:IKOLさんの深掘りインタビュー、是非お願いいたします!!
レ:承知しました!素敵なインタビューとなるよう頑張ります!
大人こそ「遊び心」を大事に
レ:さて、改めてオモ写の魅力とはなんでしょうか。
MT:オモ写をやっている方は本当に年齢も幅広いと思うのですが、僕くらいの年齢の人って意外と「遊び心」を忘れてしまっている人が多いような気がするんですね。それは仕事とか家庭で色々と抱えるものが大きくなっているからかもしれないのですが、大人こそ「遊び心」を大事にすべきだと思います。
レ:とてもわかります。無邪気な遊び心はいつも忘れずにいたいですよね。
MT:もちろん仕事は真面目にやりますが、全部をそこに注ぎ込んでしまうと心までも消耗してしまうような気がしてなりません。僕自身、たいして運動ができるわけでもなく、これと言った趣味というものがほとんどない人間だったのですが、オモ写は気が向いたらいつでも子供に戻って「遊び心」を呼び戻してくれる最高の趣味だと思います!
レ:その「遊び心」が、子供の頃とは少し視点が違ったり、クリエイターそれぞれで独自の視点があったりして面白いですよね。
MT:そうです。オモ写の世界には「正解」もなければ、もちろん「間違い」もない。誰かと比べるわけでもなく自分の「好き」を表現するピースな世界です。自分の中に眠っている「遊び心」を呼び起こす一つのきっかけとしてオモ写を楽しんでくださいませ!
レ:今日は素敵なインタビューありがとうございました。これからも素敵なオモ写を楽しみにしています!
MT:こちらこそ、ありがとうございました!