オモ写クリエイターへのインタビューを通して、オモ写の魅力を掘り下げようといういこの企画。
毎回バトン形式で繋いでいる企画ですが、今回は特別編として2019年の12月に発表された第3回豆魚雷オモ写コンテストの大賞を受賞されたいっとぅんさんにインタビューを行いました。
大賞受賞作品：場外乱闘！スマッシュブラザーズ！
仲間の後押しで得た大賞
ーー改めて、第3回「豆魚雷大賞」の受賞おめでとうございます。率直な感想を教えて下さい。
大変光栄に思います。受賞者の発表がSNSの生放送を通して行われたのですが、正直生放送を見ている時に泣いてしまいました（笑）その後のTwitterのタイムライン上にも暖かい祝福の言葉が並んでいて、大号泣してしまいました（笑）
ーー審査員の方々のコメントでは、「たくさんのオモチャから伝わるのワクワク感、楽しさ、興奮」が評価されたかと思いますがいかがでしょうか。
私自身、たくさんの被写体を写したい！という思いがあるので、それが伝わったことは単純に嬉しいですね。
ーーコンテスト参加への意図やモチベーションは色々とあると思うのですが、いっとぅんさんは今回大賞を狙って参加されたのでしょうか？
狙った訳ではありませんが、とにかく何か爪痕を残したい！という思いはありました。今回は他の参加者の方のレベルも高くて、正直ついて行くだけで精一杯でしたが（笑）
ーー受賞作品については、ご自身でも手ごたえはありましたか？
実は大賞の作品は最終日の朝に撮影したのですが、オモ写仲間のグループラインに「最後の作品は面白みのない写真になってしまった。上げようか迷っている」と発言したんです。そしたら仲間の何人かが「いっとぅんらしさが出ているから、絶対に上げた方がいい」と言ってくれたんです。その後押しが無ければ大賞はなかったと思います。
人との繋がりで始めて上達したオモ写の世界
ーーフィギュアの写真を撮り始めたきっかけは何でしたか？
元々、私とおとん、YUKIHICO、オモ太郎ちゃんのグループラインがありまして、そこでオモチャの情報のやり取りをしていました。この4人は学生の頃からの付き合いで、もう10年以上の腐れ縁です（笑）そこでオモ太郎ちゃんから、せっかく買っているんだからTwitterを始めてみては？と勧められたのが始まりです。
最初はオモ写というより、買ったもののレビューをメインにしていました。特にこの趣味で皆さん気になるであろう、大きさの比較をわかりやすく提示できるように気をつけています。なので私のレビューの4枚目は必ず大きさ比較なんです（笑）
オモ写について言えば、やはり第1回目の豆魚雷オモ写からですね。じつは今回の大賞の写真は、初回にも挑戦した写真のセルフリメイクだったりします。
ーーはじめて撮った写真がもしあれば見せて頂けないでしょうか。
こんな感じでした（笑）何だか恥ずかしいですね。
初めての外撮りはこんな感じでした（笑）
ーー受賞作品に限らず、ご自身のこれまでの写真で気に入っている写真と理由を教えて下さい。
まずはこのジョーカーですね。
悪事を働いてきたのか、はたまたこれからなのか…そんな風に見えるポージングも上手くできたと思います。チラッと見えるバットマン柄の靴下もかわいいですね。
次はMythicLegionsのこの写真です。
馬の足元の土埃は、セメントで表現しています。実はシゲロックさんに色々とお尋ねしていた時期でもあり、Instagramでコメントを頂けて嬉しかったです！
最後は最近撮ったラドンの写真です。
100均のLEDと綿で、広がる雲海をアナログで表現出来たと思います。
ーー最初の写真と比べると、すごい短期間で上達されたかと思うのですが、何かきっかけがありましたか？
私の場合は人との繋がりを持てたこと、これに尽きると思います。Twitterでも、グループラインでもそうですが、自分にはなかったものをたくさん吸収出来たと思います。自分以外の人はみんな先生であり、同時に戦友だと思っています。
カメラも去年の5月頃に買ったんですが、周りの人達から教われたので何とか使えるようになった感じですね（笑）あとはとにかく楽しむこと！一緒に写真を撮りに行く仲間ももてたのは、本当に幸運だったと思います。
こんな時期だからこそオンラインの顔合わせも
ーー主にオモ写という枠でtwitterを利用されていると思うのですが、twitterの良い点は何があると思いますか？
これもやはり人との繋がりを持てることだと思います。正直大人になってから、こんなに仲良くできる友達がたくさん出来るとは思いませんでした。その点は本当に良かったと思います。
ーー同じSNSのインスタグラムはどのように活用されていますか？
Instagramでは主に海外の方から反応を頂いているんですが、日本以外の人達はどんな風に楽しんでいるのかとか、撮影方法だったりカスタムだったり、違う文化圏からの情報を得る手段として活用しています。
ーー今後SNSを使って、何かやってみたいこと、挑戦したいこと等ありますか？
今はご時世的にも色々と制約を受けていますが、その代わりにオンラインでの顔合わせにたくさん呼んでいただいています。そういう意味で私が橋渡しのような、ジャンクションのような役割を持てたらと思います。オフ会だと地理的に難しい方もいらっしゃるでしょうし、今後は初めて間もない方とも交流出来ていけばと思いますね。
愛を感じる写真に惹かれて
ーーいっとぅんさん自身はどのようなオモ写が好きですか？
愛を感じる写真に惹かれます！カッコ良かったり面白かったり、色々あると思うんですが、撮り手の思いみたいなものが感じられる写真が好きですね。私もそうありたいと思います。
ーー好きなクリエイターを教えてください。
んー、いっぱいいすぎて困ってしまいますね（笑）まず思い浮かぶのは、私の師匠であるIKOLさんですね。
オモ写とカスタムのイロハを教えていただきました。この方は、カッコいいとはどういうものかをきちんと理解しているというか…とにかくセンスがズバ抜けているとおもいます。すこすこホの字ですね（笑）
そしてもう一人の師匠、ヨロンさんです。
オモ写を本格的に始める前から仲良くしていただいているのですが、その人柄と情熱に、もう虜になってますね（笑）このお二人と会わなければ、多分今の自分はなかったと思います。
あとはみんなが大好きな荒井洋輔さんですね。
この方の写真は愛に溢れていて、独特な空気感と雰囲気にもうメロメロです（笑）私もあんな写真が撮れるようになりたいという憧れの人です。
ーーご自身の写真でこだわっている点や、自分らしさ等を教えて下さい。
その場面から色々想像出来るような写真が撮れるように…というのは意識しています。先にあげたお気に入りの写真がいい例ですね。場面から受取手がその前後を想像してもらえるような物が撮れるように努力しています。
あとは被写体が多めのものが自分らしさかな、とも思います。ワイワイみんなで集まるのがすきなので（笑）
ーー今後どのようなオモ写を撮っていきたいと思いますか？
とにかく色々挑戦していきたいですね。あとはイメージ通りの写真がきちんと撮れるようになりたいです。写真を撮っていて、なんか違うな…と思って被写体から構図まで全部変わってる、なんてことがあるんですよ（笑）きちんと理解して撮影できていない証拠だと思います。そこをきちんと勉強したいですね。
自分の知らない世界を覗けるのがコンテストの魅力
ーー豆魚雷オモ写コンテスト以外にも、最近は企業のコンテストを含めて、様々なコンテストが増えてきましたが、どう思いますか？
すごくいいことだと思います！ユーザーがどんな風に楽しんでいるかが見えるのも楽しいですし、自分の知らない世界を覗く機会ができるのも魅力だと思います！
ーーいっとぅんさん自身はこれらのコンテストには参加されていますか？
機会があれば、参加するようにしています。豆魚雷はレギュレーション無しですごく楽しい反面、他の企業だとその辺きっちりしてるじゃないですか。そういった環境でも自分を表現出来るようになりたいですしね。
ーークリエイター自身が自らコンテストを主催されているケースもありますが、いっとぅんさんがコンテストを主催することはないですか？
私自身はプレイヤーでいたいな、と思っていますので、個人的には考えていません。でも私が何か役に立つのであれば、お手伝いはしてみたいなと思います。何か得られるものもあるかもしれませんしね！
オモ写の根底にある愛情を楽しみたい
ーーいっとぅんさんにとってオモ写とは何でしょうか？
ズバリ愛情表現ですね！立体物そのものだったり、原作へだったり、キャラクターへだったり…色々あると思うのですが、その根底にあるのは愛情だと思うんですよね。それが表出した形がオモ写なんじゃないですかね。だから人の作品を見るのも楽しいんだと思います。
ーー今後の目標があれば教えて下さい。
今まで通り、とにかく楽しんでやること、それともっと色んな方と繋がることですね。その中で皆さんの役に立つことだったり、何か還元出来ることが出来たら嬉しいなと思います。作品って見る人がいて初めて完成だと思っているので、そういう意味でも周りの人や声をかけてくださる方にきちんと向き合える人でありたいと思います。
ーー今回は受賞おめでとうございました。また、インタビューを引き受けて下さりありがとうございました。
こちらこそ、ありがとうございました！
